徒然記
百合とか漫画とか小説とか。雑多な話題を、つれづれなるままに。
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百合姫vol.12
なかなか手に入れられなかった百合姫、ようやく読みました。
例によって、お気に入りの作品の短い感想をぶつくさと。

コミック百合姫 2008年 06月号 [雑誌]コミック百合姫 2008年 06月号 [雑誌]
(2008/04/18)


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●クローバー
こういうナチュラルでマイペースで飄々としたキャラクターって、乙ひよりさんの真骨頂って感じがします。秘めた感情が、爆発するでもなく淡々と控えめに表現されてるところも。
次回では「偉大な姉」の恋愛が語られるんでしょうか。それも楽しみ。

●いちごいちごいちご
先生×生徒百合その1。どういうわけか、今号はこの組み合わせが3篇も。
タカハシマコさんは、「百合」というよりはむしろ「少女」を一貫したテーマとして描いている作家さんだと思うんですが、今回はその辺りが如実に出てるお話のような気が。
「少女」は、「大人になる前の女性」ではなく、男でも女でもない未分化な性。そして大人になるということは、可能性をひとつなくしてしまうこと。
それにしてもこのラスト……想像次第ではものすごく怖いものになるような…。

●初恋カノン
先生×生徒百合その2。おなじみ、ななおと松本のシリーズ。
過去に同じ境遇で苦い思いを味わったキャラクターをここでこう持ってくるとは。うまいなぁ。そして初掲載作「パジャマ夜話」から続く、モノローグの巧みさも見事。
「痛いくせにどうして我慢してるんだ」
「また片想いに戻るだけだ」
という言葉に、ななおのひたむきさ、まっすぐさが沁みてきます。
松本先生の見せるためらいと陰が波乱を予感させて、この先の展開がとても気になるところ。

●ストロベリーシェイクsweet
うへえ!!
樹里亜のうろたえっぷりがたまらなく可愛らしいんですけど!
「アルゴリズム崩壊」と「されるほう」にも笑いました。…うん、いいんじゃないでしょうか。「攻めるも乙女、受けるも乙女」ってキャッチフレーズもあることだし。(それは別の作品)
そして作者コメントと次号予告にて、ストシェも残すところあと二回と知って、軽くショックを受ける私。
ああ…もうすぐ冴木さんのツッコミを見ることもできなくなるんですね…。さみしい。(そこなのか)

●20乙女の季節
先生×生徒百合その3。時代は年の差百合なのか。
続編ですけど、前回と違って今回は二十歳の笑美ちゃんからの視点。笑美ちゃんの子供らしい独占欲と、圭子先生の大人の貫禄との対比、その見せ方がうまいです。
笑美ちゃんが、もう終わりだと思い込むほどの諍いを「あんなことで?」と一笑に付する圭子先生が素敵すぎますよ。こりゃ惚れるわ。
その後に見せる純情さのギャップもまた素敵です。

●美しく残酷な誇り
一度読んでみたいなと思ってた東雲水生さんのオリジナル百合話。もっとほんわかした甘めの話を予想してただけに、中盤のダークさは少し意外でした。
最初は読んでてちょっと戸惑ったんですが、引き裂いたはずの原稿用紙が枕元にあったということは、あの一日は「なかったこと」になったということなんでしょうね。
そしてもう一度やり直して、「伝えない」ことを選択した亜子。
バッドエンドとも言えるようなラストですけれど、その選択をした自分を亜子が肯定していることが、このお話の救いになっているような気がします。
さらに深読みして付け加えるなら。「暗い話も描きたいけれど、自分に求められてるのはそれじゃない…」という作者さん自身のジレンマと決心も、この話には込められてるのかも。
春と修羅
只今絶賛放置中なこのサイト。
いつでものらくらと心穏やかに過ごしたいと願ってるのに、修羅場 職場では戦士にならざるを得ない現状です。涙で渡る血の大河、夢見て走る死の荒野です。誰がために。
さらに重ねて、職場の都合でとある試験を受けることになりまして。試験勉強なんてウン十年ぶりなんですけど、いったいどうすれば。

そんなこんなで、もうしばらくは半休止状態が続きそうな感じです。訪れてくださってる方にはごめんなさい。

現実逃避のために、逆に更新が増える可能性も無きにしも非ずなんですけどね。(だめだこいつ)
春と馬鹿
「ハーイ終わり終わり。もう閉店だよへいてーん」
どうにもこうにも、すっきりしゃっきりしない天気が続く今年の春。
桜も咲いて、ようやく春らしい陽気になったかなーと思ったのも束の間。折からの激しい雨と凍えそうな強風で、あっという間に桜も散り散りに。なんという早仕舞い。春はもう終わりですか。早すぎる。

そんな荒れ模様な空の下。
職場にて「トイレつまりの際には云々……」と書かれた掛礼を見て、「トイレまつり」と読んでしまった私の頭の中にだけは、確実に春は訪れてるみたいです。(おもに駄目な方面で)
Dark Seed/鵺の砦
最近読んだ漫画について二言三言。

●Dark Seed
紺野キタさんの、おそらく初の長編ファンタジー。全3巻にて完結。
2巻を読んだ時には「これほんとに3巻で終わるのかな?」と思ったんですけど、最終回手前まで読んでも「これほんとにあと1回で終わるの!?」と。
悪玉の方が常に先んじていて、主人公側が後手後手に回る展開に「もしやバッドエンド…?」とハラハラすることに。
それでも、ラストで追い詰められた主人公セレストが闇の誘いを振り切る場面では、ベタだなあとは思いつつもちょっぴりうるうると来てしまいました。こういうシチュエーションにはやっぱり弱い私。

設定がかなり複雑な上に登場人物も非常に多くて、物語世界を理解するのに少々骨が折れました。もう少しキャラクターを絞り込めばわかりやすくなったかも…とも思うんですが、全体的に見れば面白かったなあと。
(ファンの贔屓目はあるかも。紺野さんの描く女の子を見るだけでも、かなり幸せ気分になれる私ですんで)

あとは、セレストとそのパートナーのクリスとの関係をもっと掘り下げてくれれば、百合好きとしては嬉しかったとこですが。いつもいがみ合ってる二人が実は信頼し合ってる…なんて部分が、いまひとつはっきりと描写されなかったのがちと残念。

Dark Seed 3 (3) (バーズコミックス ガールズコレクション)Dark Seed 3 (3) (バーズコミックス ガールズコレクション)
(2008/03/24)
紺野 キタ

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●鵺の砦
あとがきにて、作者の福島聡さんが「病んでます」を連発してるとおり、かなりダークでねじれたお話が収められた短編集。「みかんスープ」の結末なんか相当に酷いです。(救いが無さすぎて)

そんな中で「エマ」の森薫さんが作画を担当した合作「すみれの花」は、かなり異色の出来。
これは女子高生ふたりの友情もの…と言っていいんだろか。構成やら省略の仕方やらが特殊で、やや難解なんですが、二人の作者のミスマッチ感がなんとも不思議な雰囲気を醸し出してる一篇になってます。
考えてみたら、森さんの描く現代女子高生というのも希少かも。
学園祭の背景に、シャーリー風のメイドと宇宙パンダ(福島さんのオムニバス「少年少女」に出てくるキャラクター)がさりげなく居たのには笑いました。

鵺の砦 (BEAM COMIX)鵺の砦 (BEAM COMIX)
(2008/02/25)
福島 聡

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